特開2020-196382(P2020-196382A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士重工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2020196382-車両用走行制御装置 図000003
  • 特開2020196382-車両用走行制御装置 図000004
  • 特開2020196382-車両用走行制御装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-196382(P2020-196382A)
(43)【公開日】2020年12月10日
(54)【発明の名称】車両用走行制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/00 20060101AFI20201113BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20201113BHJP
   F02D 29/02 20060101ALI20201113BHJP
【FI】
   B60T8/00 Z
   B60T7/12 F
   F02D29/02 301Z
   F02D29/02 341
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-104729(P2019-104729)
(22)【出願日】2019年6月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】海野 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】江副 志郎
【テーマコード(参考)】
3D246
3G093
【Fターム(参考)】
3D246DA01
3D246EA02
3D246EA05
3D246GB17
3D246GC14
3D246GC16
3D246HA02A
3D246HA09A
3D246HB07A
3D246JA03
3D246JB43
3D246JB56
3D246LA72Z
3G093AA01
3G093BA14
3G093CB06
3G093CB07
3G093DA06
3G093DB05
3G093DB15
3G093EB04
(57)【要約】
【課題】アクセル操作に対してドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することができる車両用走行制御装置を提供する。
【解決手段】HEV_CU10は、ワンペダルドライブ機能による減速制御を開始してから第1の設定時間内にブレーキペダル16aに対する踏込操作を検出したとき、減速要求の回数を道路勾配Sの範囲毎にカウントする第1のカウンタC1をインクリメントする一方、減速制御を開始してから第2の設定時間内にアクセルペダル15aに対する踏込操作を検出したとき、加速要求の回数を道路勾配Sの範囲毎にカウントする第2のカウンタC2をインクリメントし、同一の前記道路勾配Sの範囲における第1のカウンタC1が第1の閾値C1thを超える毎に対応する学習値を増加させ、第2のカウンタC2が第2の閾値C2thを超える毎に対応する学習値を減少させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセルペダルに対するドライバの操作状態を検出するアクセル操作検出手段と、
ブレーキペダルに対するドライバの操作状態を検出するブレーキ操作検出手段と、
前記アクセルペダルに対する予め設定された全閉側への操作を検出したとき、自車両の減速制御を開始する減速制御手段と、
予め設定された道路勾配の範囲毎に設定された学習値を用いて目標減速度基準値を補正することにより、前記減速制御を行うための目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、
前記減速制御を開始してから第1の設定時間内に前記ブレーキペダルに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる減速要求があったことを判定し、前記減速要求の回数を前記道路勾配の範囲毎にカウントする減速要求カウント手段と、
前記減速制御を開始してから第2の設定時間内に前記アクセルペダルに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる加速要求があったことを判定し、前記加速要求の回数を前記道路勾配の範囲毎にカウントする加速要求カウント手段と、
同一の前記道路勾配の範囲における前記減速要求の回数が第1の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する前記学習値を増加させる補正を行い、同一の前記道路勾配の範囲における前記加速要求の回数が第2の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する前記学習値を減少させる補正を行う学習値補正手段と、
を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項2】
前記減速制御手段は、前記アクセルペダルが設定操作速度以上の操作速度によって全閉側に操作され且つ前記アクセルペダルが全閉状態となったことを検出したとき、前記減速制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。
【請求項3】
ドライバを認識可能なドライバモニタリングシステムを備え、
前記学習値補正手段は、認識したドライバ毎に前記学習値を補正し、
前記目標減速度算出手段は、前記ドライバ毎に補正された前記学習値を用いて、前記ドライバ毎に前記目標減速度を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用走行制御装置。
【請求項4】
前記第2の設定時間は、前記第1の設定時間よりも長いことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両用走行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセルペダルの全閉側への操作を検知したとき、自動により制動力を発生させる車両用走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両用走行制御装置においては、ドライバの運転負担を軽減しつつ、ドライバの意に沿った加減速を行うための機能として、ドライバがアクセルペダルを全閉(解放)側に操作した際に、ドライバによるブレーキ操作とは独立した所定の減速制御を行う所謂ワンペダルドライブ機能が知られている。
【0003】
この種のワンペダルドライブ機能として、例えば、特許文献1には、アクセルペダルの非操作状態をアクセルペダル戻しスイッチがオンすることにより検知して目標減速度値を設定し、該目標減速度値を、車両の運転状態及び道路状態のうち少なくとも一方に基づいて補正するとともに、目標減速度値に応じて制動付加機構を作動させ減速度付加を行わせる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−272419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、下りの路面勾配に対してアクセルペダルを全閉側に操作するタイミングは、ドライバ毎に異なる。そして、同じ勾配路であっても、ドライバがアクセルペダルを全閉側に操作するタイミングによって、その後に要求される減速度が異なる。従って、上述の特許文献1に開示された技術のように、アクセルペダルの全閉側への操作が行われた際に、単に、道路状態等に応じて目標減速度値を設定する制御では、ドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することが困難となる虞がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、アクセル操作に対してドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することができる車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様による車両用走行制御装置は、アクセルペダルに対するドライバの操作状態を検出するアクセル操作検出手段と、ブレーキペダルに対するドライバの操作状態を検出するブレーキ操作検出手段と、前記アクセルペダルに対する予め設定された全閉側への操作を検出したとき、自車両の減速制御を開始する減速制御手段と、予め設定された道路勾配の範囲毎に設定された学習値を用いて目標減速度基準値を補正することにより、前記減速制御を行うための目標減速度を算出する目標減速度算出手段と、前記減速制御を開始してから第1の設定時間内に前記ブレーキペダルに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる減速要求があったことを判定し、前記減速要求の回数を前記道路勾配の範囲毎にカウントする減速要求カウント手段と、前記減速制御を開始してから第2の設定時間内に前記アクセルペダルに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる加速要求があったことを判定し、前記加速要求の回数を前記道路勾配の範囲毎にカウントする加速要求カウント手段と、同一の前記道路勾配の範囲における前記減速要求の回数が第1の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する前記学習値を増加させる補正を行い、同一の前記道路勾配の範囲における前記加速要求の回数が第2の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する前記学習値を減少させる補正を行う学習値補正手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車両用走行制御装置によれば、アクセル操作に対してドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】車両用走行制御装置の概略構成図
図2】ワンペダルドライブ機能による減速制御ルーチンを示すフローチャート
図3】目標減速度を設定するための学習値算出ルーチンを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図1に示す車両1は例えばハイブリッド自動車であり、この車両1は、エンジン2と、エンジン2の出力軸に自動変速機3を介在して連設された電動モータ(モータジェネレータ)4と、を有する。
【0011】
本実施形態において示す車両1は四輪駆動車であり、自動変速機3の出力軸が左右前輪5fl,5fr、左右後輪5rl,5rrに連設されている。また、各車輪5fl,5fr,5rl,5rr(以下、「各車輪5」と記して総称する)には、液圧ブレーキ機構8fl,8fr,8rl,8rr(以下、「各液圧ブレーキ機構8」と記して総称する)が設けられている。なお、図1において、符号Dcはセンターディファレンシャル装置、Dfはフロントディファレンシャル装置、Drはリヤディファレンシャル装置である。
【0012】
この車両1の走行制御を行う制御系は、ハイブリッド制御ユニット(HEV_CU)10とハイドロリック制御ユニット(HU_CU)13を中心として構成されている。HEV_ECU10、HU_CU13は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータによって構成されており、ROMには各種プログラムや固定データ等が記憶されている。
【0013】
また、HEV_CU10の入力側には、アクセルペダル15aに対するドライバの操作状態を検出するためのアクセル操作検出手段としてのアクセルセンサ15、ブレーキペダル16aに対するドライバのブレーキ操作状態を検出するためのブレーキ操作検出手段としてのブレーキセンサ16等の各種センサ類が接続され、HU_CU13の入力側には、各車輪5の車輪速度を検出する車輪速センサ17fl,17fr,17rl,17rr(以下、「各車輪速センサ17」と記して総称する)、前後加速度センサ18等の各種センサ類が接続されている。
【0014】
なお、アクセルセンサ15は、例えば、アクセルペダル15aに対する操作速度、及び、アクセルペダル15aの全開或いは全閉状態等を検出することが可能となっている。また、ブレーキセンサ16は、例えば、ブレーキペダル16aに対する操作速度、及び、ブレーキペダル16aの全開或いは全閉状態等を検出することが可能となっている。
【0015】
さらに、HEV_CU10の入力側には、ドライバモニタリングシステム19が接続されている。ここで、ドライバモニタリングシステム19は、例えば、運転席に対向するように配置されたカメラを有し、カメラによって撮像した画像に基づいてドライバの顔認証等を行う。これにより、ドライバモニタリングシステム19は、運転中のドライバを特定することが可能となっている。
【0016】
HEV_CU10は、例えば、ROMから読み出したプログラム等をCPUにおいて実行することにより、各種センサ類からの信号に基づいて、エンジン2及び電動モータ4に対する要求トルク等を算出し、これらエンジン2及び電動モータ4の総合的な駆動制御を行う。
【0017】
また、HEV_CU10は、自動変速機3に設けられた図示しない各種クラッチ等に対する制御を通じて、走行モードの切替制御を行う。なお、本実施形態において、HEV_CU10は、走行モードを、エンジン2単独で走行するEGモード、エンジン2と電動モータ4を併用して走行するHEVモード、或いは、電動モータ4単独で走行するEVモードの何れかに切り替えることが可能となっている。
【0018】
さらに、HEV_CU10は、エンジン2を用いたエンジンブレーキ、電動モータ4による回生、HU_CU13を通じた各液圧ブレーキ機構8の作動、或いは、これらの所定の組合せによって、制動制御等を行うことが可能となっている。
【0019】
このため、HEV_CU10には、上述のHU_CU13の他に、例えば、エンジン制御ユニット(ECU)11、インバータ12aを内蔵したパワーコントロールユニット(PCU)12等の各種制御ユニットが、CAN(Controller Area Network)等を介して接続されている。
【0020】
ECU11は、HEV_CU10から要求トルク等の制御情報が入力されるとともに、エンジン2に設けられたクランク角センサ等の各種センサ類(図示せず)からの検出情報が入力される。そして、ECU11は、これらの入力情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びに電子制御式スロットルバルブ等の各種デバイスを制御することによりエンジン2を駆動させる。
【0021】
PCU12は、HEV_CU10から要求トルク等の制御情報が入力されるとともに、電動モータ4に流れる電流値、電圧値、及び各種センサ信号等をインバータ12aから取得する。そして、PCU12は、インバータ12aに対する制御を通じて、バッテリ7からの直流電力を交流電力に変換することにより、電動モータ4を駆動させる。
【0022】
また、PCU12は、減速走行時には、インバータ12aに対する制御を通じて、電動モータ4を発電機として機能させ、電動モータ4により回生発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ7に充電させる。電動モータ4を発電機として機能させると、各車輪5に回生ブレーキによる回生制動力が付与される。なお、この回生制動力は駆動輪に対して付与されるが、本実施形態の車両1は四輪駆動車であるため、全ての車輪5に回生制動力が付与される。
【0023】
HU_CU13は、昇圧ポンプ、アキュムレータ等からなる液圧発生装置、ブレーキ作動時の液圧を調整して各液圧ブレーキ機構8のホイールシリンダに供給する圧力調整制御弁、各液圧ブレーキ機構8にブレーキ液圧を供給する液圧回路の開閉を行う開閉制御弁等を備えている。このHU_CU13は、HEV_CU10からの制御信号に基づいて、各液圧ブレーキ機構8に対してブレーキ液圧を適宜供給する(電制ブースタで液圧を供給する場合もある。)。
【0024】
このような構成の車両1において、HEV_CU10は、アクセルペダル15aに対する操作のみにより加減速制御を行う所謂ワンペダルドライブ機能を有しており、アクセルペダル15aに対する予め設定された全閉側への操作を検出したとき、ブレーキペダルに対する操作とは独立した減速制御を開始する。
【0025】
すなわち、HEV_CU10は、例えば、アクセルペダル15aが設定操作速度以上の操作速度によって全閉側に操作され、且つ、アクセルペダル15aが全閉状態となったことを検出したとき、ドライバに減速意思があることを判断し、ブレーキペダル16aに対する踏込操作を待つことなく、減速制御を開始する。
【0026】
ここで、HEV_CU10は、予め設定された目標減速度の基準値(目標減速度基準値)を学習値によって補正することにより、減速制御に用いられる目標減速度を算出する。
【0027】
その際、HEV_CU10は、予め設定された道路勾配Sの範囲毎に、学習値を可変設定する。すなわち、HEV_CU10は、例えば、前後加速度センサ18からの信号に基づいて、車両1が走行中の道路の道路勾配Sを算出し、算出した道路勾配Sが、−5%<S、−5%≦S<−2%、−2%≦S≦2%、2%<S≦5%、5%<S の何れかの範囲に属するかを判定する。そして、HEV_CU10は、現在の道路勾配Sの範囲に対応する学習値を適宜補正する。
【0028】
具体的には、HEV_CU10は、ワンペダルドライブ機能による減速制御を開始してから第1の設定時間内にブレーキペダル16aに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる減速要求があったことを判定し(すなわち、減速度が不足していると判断し)、減速要求の回数を道路勾配の範囲毎にカウントする。一方、HEV_CU10は、ワンペダルドライブ機能による減速制御を開始してから第2の設定時間(例えば、第2の設定時間>第1の設定時間)内にアクセルペダル15aに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる加速要求があったことを判定し(すなわち、減速度が強すぎると判断し)、加速要求の回数を道路勾配の範囲毎にカウントする。なお、加速要求は、ある程度のワンペダルドライブ機能による減速がある程度進んでからなされることが想定されるため、本実施形態では第2の設定時間を第1の設定時間よりも長く設定しているが、例えば、第2の設定時間を第1の設定時間と同じ長さに設定することも可能である。
【0029】
そして、HEV_CU10は、ワンペダルドライブ機能による各減速制御を通じて、同一の道路勾配の範囲における減速要求の回数が第1の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する学習値を所定量ずつ増加させる補正を行う。一方、同一の道路勾配の範囲における加速要求の回数が第2の設定回数を超える毎に当該道路勾配の範囲に対応する学習値を所定量ずつ減少させる補正を行う。
【0030】
ここで、各道路勾配の範囲毎に算出される学習値としては、目標減速度基準値に対して乗算されるゲイン、或いは、目標減速度基準値に対して加算(マイナスの場合には減算)される加算値等を好適に採用することが可能である。この学習値は、さらに、ドライバモニタリングシステム19により認識されるドライバ毎に算出されることが望ましい。
【0031】
なお、目標減速度基準値としては、例えば、予め設定された固定値、或いは、車両1の車速の増加に応じて増加する可変値を採用することが可能である。
【0032】
このように、本実施形態において、HEV_CU10は、減速制御手段、目標減速度算出手段、加速要求カウント手段、減速要求カウント手段、及び、学習値補正手段としての各機能を実現する。
【0033】
次に、上述のHEV_CU10において実行される、ワンペダルドライブ機能による減速制御について、図2に示す減速制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。
【0034】
このルーチンはHEV_CU10において設定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、HEV_CU10は、先ず、ステップS101において、ドライバモニタリングシステム19から、ドライバに関する認識情報を読み込む。
【0035】
続く、ステップS102において、HEV_CU10は、例えば、前後加速度センサ18からの信号に基づき、車両1が現在走行中の道路の道路勾配Sを検出する。
【0036】
そして、HEV_CU10は、ステップS103に進むと、現在の道路勾配S及びドライバに応じた学習値を読み出し、続くステップS104において、目標減速度基準値を学習値により補正した後、ステップS105に進む。
【0037】
ステップS105において、HEV_CU10は、アクセル開度センサ15からの信号に基づき、現在のアクセルペダル15aが全閉状態にあるか否かを調べる。
【0038】
そして、HEV_CU10は、アクセルペダル15aが所定の開度を有すると判定した場合にはそのままルーチンを抜け、アクセルペダル15aが全閉状態あると判定した場合にはステップS106に進む。
【0039】
ステップS105からステップS106に進むと、HEV_CU10は、アクセル開度センサ15からの信号に基づき、アクセルペダル15aが全閉状態となるまでの間に、アクセルペダル15aが、設定速度以上の操作速度によって全閉側に操作されたか否かを調べる。
【0040】
そして、HEV_CU10は、アクセルペダル15aが設定速度未満の操作速度によって全閉側に操作されたと判断した場合にはそのままルーチンを抜け、アクセルペダル15aが設定速度以上の操作速度によって全閉側に操作されたと判断した場合にはステップS107に進む。
【0041】
ステップS106からステップS107に進むと、HEV_CU10は、上述のステップS104において算出した目標減速度を用いてワンペダルドライブ機能による減速制御を開始する。
【0042】
続くステップS108において、HEV_CU10は、ブレーキペダルセンサ16からの信号に基づいて、減速制御中にドライバによるブレーキペダル16aに対する踏込操作がなされたか否かを調べる。
【0043】
そして、HEV_CU10は、ブレーキペダル16aに対する踏込操作がなされている(すなわち、ブレーキがオンされている)と判断した場合にはステップS110に進み、ブレーキペダル16aに対する踏込操作がなされていないと判断した場合にはステップS109に進む。
【0044】
ステップS108からステップS109に進むと、HEV_CU10は、アクセルペダルセンサ15からの信号に基づいて、減速制御中にドライバによるアクセルペダル15aに対する踏込操作がなされたか否かを調べる。
【0045】
そして、HEV_CU10は、アクセルペダル15aに対する踏込操作がなされている(すなわち、アクセルがオンされている)と判断した場合にはステップS110に進み、アクセルペダル15aに対する踏込操作がなされていないと判断した場合には減速制御を維持したままステップS108に戻る。
【0046】
ステップS108或いはステップS109からステップS110に進むと、HEV_CU10は、目標減速度による減速制御を終了した後、ルーチンを抜ける。
【0047】
次に、上述の減速制御に用いられる目標減速度を設定するための学習制御について、図3に示す学習値算出ルーチンのフローチャートに従って説明する。
【0048】
このルーチンはHEV_CU10において設定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、HEV_CU10は、先ず、ステップS201において、現在、ワンペダルドライブ機能による減速制御中であるか否かを調べる。
【0049】
そして、HEV_CU10は、ワンペダルドライブ機能による減速制御中でないと判断した場合にはそのままルーチンを抜け、ワンペダルドライブ機能による減速制御中であると判断した場合にはステップS202に進む。
【0050】
ステップS201からステップS202に進むと、HEV_CU10は、現在車両1が走行中の道路の道路勾配Sを読み込む。
【0051】
続くステップS203において、HEV_CU10は、ステップS202において読み込んだ道路勾配Sが属する道路勾配の範囲に対応するカウンタC1及びカウンタC2を読み込む。ここで、カウンタC1は、ワンペダルドライブ機能による減速制御中に、ドライバによるブレーキペダル16aの踏込操作を通じた減速要求があった回数をカウントするためのカウンタである。また、カウンタC2は、ワンペダルドライブ機能による減速制御中に、ドライバによるアクセルペダル15aの踏込操作を通じた加速要求があった回数をカウントするためのカウンタである。
【0052】
ステップS203からステップS204に進むと、HEV_CU10は、ドライバによるブレーキペダル16aの踏込操作がなされたか否か(すなわち、ブレーキがオンされたか否か)を調べる。
【0053】
そして、HEV_CU10は、ブレーキがオンされていないと判断した場合にはステップS210に進み、ブレーキがオンされていると判断した場合にはステップS205に進む。
【0054】
ステップS204からステップS205に進むと、HEV_CU10は、上述のブレーキペダル16aに対する踏込操作が、ワンペダルドライブ機能による減速制御を開始してから第1の設定時間内に行われたものであるか否かを調べる。
【0055】
そして、HEV_CU10は、踏込操作が第1の設定時間経過後に行われたものであると判断した場合にはそのままルーチンを抜け、踏込操作が第1の設定時間内に行われたものであると判断した場合にはステップS206に進む。
【0056】
ステップS205からステップS206に進むと、HEV_CU10は、カウンタC1をインクリメントし、続くステップS207において、カウンタC1の値が予め設定された閾値C1th以上となったか否かを調べる。
【0057】
そして、HEV_CU10は、カウンタC1が閾値C1th未満であると判断した場合にはそのままルーチンを抜け、カウンタC1が閾値C1th以上であると判断した場合にはステップS208に進む。
【0058】
ステップS207からステップS208に進むと、HEV_CU10は、現在の道路勾配Sの範囲に対応する学習値を、予め設定された補正量により増加側に補正し、続くステップS209において、カウンタC1をクリアした後、ルーチンを抜ける。
【0059】
また、ステップS204からステップS210に進むと、HEV_CU10は、ドライバによるアクセルペダル15aの踏込操作がなされたか否か(すなわち、アクセルがオンされたか否か)を調べる。
【0060】
そして、HEV_CU10は、アクセルがオンされていないと判断した場合にはそのままルーチンを抜け、アクセルがオンされていると判断した場合にはステップS211に進む。
【0061】
ステップS210からステップS211に進むと、HEV_CU10は、上述のアクセルペダル15aに対する踏込操作が、ワンペダルドライブ機能による減速制御を開始してから第2の設定時間内に行われたものであるか否かを調べる。
【0062】
そして、HEV_CU10は、踏込操作が第2の設定時間経過後に行われたものであると判断した場合にはそのままルーチンを抜け、踏込操作が第2の設定時間内に行われたものであると判断した場合にはステップS212に進む。
【0063】
ステップS211からステップS212に進むと、HEV_CU10は、カウンタC2をインクリメントし、続くステップS213において、カウンタC2の値が予め設定された閾値C2th以上となったか否かを調べる。
【0064】
そして、HEV_CU10は、カウンタC2が閾値C2th未満であると判断した場合にはそのままルーチンを抜け、カウンタC2が閾値C2th以上であると判断した場合にはステップS214に進む。
【0065】
ステップS213からステップS214に進むと、HEV_CU10は、現在の道路勾配Sの範囲に対応する学習値を、予め設定された補正量により減少側に補正し、続くステップS215において、カウンタC2をクリアした後、ルーチンを抜ける。
【0066】
このような実施形態によれば、予め設定された道路勾配Sの範囲毎に設定された学習値を用いて目標減速度基準値を補正することによって目標減速度を算出し、算出した目標減速度に基づくワンペダルドライブ機能による減速制御を行う場合において、減速制御を開始してから第1の設定時間内にブレーキペダル16aに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる減速要求があったことを判定し、減速要求の回数を道路勾配Sの範囲毎にカウントする第1のカウンタC1をインクリメントする一方、減速制御を開始してから第2の設定時間内にアクセルペダル15aに対する踏込操作を検出したとき、ドライバによる加速要求があったことを判定し、加速要求の回数を道路勾配Sの範囲毎にカウントする第2のカウンタC2をインクリメントするとともに、同一の前記道路勾配Sの範囲における減速要求の回数(第1のカウンタC1)が第1の設定回数(第1の閾値C1th)を超える毎に道路勾配Sの範囲に対応する学習値を増加させる補正を行い、同一の前記道路勾配Sの範囲における加速要求の回数(第2のカウンタC2)が第2の設定回数(第2の閾値C2th)を超える毎に道路勾配Sの範囲に対応する学習値を減少させる補正を行うことにより、アクセル操作に対してドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することができる。
【0067】
この場合において、ドライバ毎にさらに学習値を異ならせれば、よりドライバのフィーリングに合致した加減速を実現することができる。
【0068】
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、上述の実施形態においては、本発明をハイブリッド車に対して適用した一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、エンジンのみ或いは電動モータのみを動力源とする各種車両に対しても適用が可能であることは勿論である。
【0069】
また、道路勾配の範囲は上述した範囲に限定されるものではなく、例えば、より細かく道路勾配の範囲を設定することも可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 … 車両
2 … エンジン
3 … 自動変速機
4 … 電動モータ
5 … 車輪
7 … バッテリ
8 … 液圧ブレーキ機構
10 … ハイブリッド制御ユニット(減速制御手段、目標減速度算出手段、加速要求カウント手段、減速要求カウント手段、学習値補正手段)
11 … エンジン制御ユニット
12 … パワーコントロールユニット
12a … インバータ
13 … ハイドロリック制御ユニット
15 … アクセルセンサ
15a … アクセルペダル
16 … ブレーキセンサ
16a … ブレーキペダル
17 … 車輪速センサ
18 … 前後加速度センサ
19 … ドライバモニタリングシステム
図1
図2
図3