特許第6982217号(P6982217)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許69822172枚レンズ光学系、ビーム・コンバイニング・モジュール、プロジェクター、及び2枚レンズ光学系の組み立て方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982217
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】2枚レンズ光学系、ビーム・コンバイニング・モジュール、プロジェクター、及び2枚レンズ光学系の組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20211206BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20211206BHJP
   G02B 13/00 20060101ALI20211206BHJP
   G02B 27/18 20060101ALI20211206BHJP
   G03B 5/06 20210101ALI20211206BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   G02B7/02 Z
   G02B7/00 D
   G02B13/00
   G02B27/18 Z
   G03B5/06
   G03B21/14 A
【請求項の数】13
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2021-501150(P2021-501150)
(86)(22)【出願日】2018年5月14日
(65)【公表番号】特表2021-517280(P2021-517280A)
(43)【公表日】2021年7月15日
(86)【国際出願番号】JP2018018582
(87)【国際公開番号】WO2019220509
(87)【国際公開日】20191121
【審査請求日】2020年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ピーター ジョン
(72)【発明者】
【氏名】藤井 憲晃
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 晋
【審査官】 登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−205824(JP,A)
【文献】 特開2012−247529(JP,A)
【文献】 特開2010−103323(JP,A)
【文献】 特開平11−153745(JP,A)
【文献】 特開2013−097244(JP,A)
【文献】 特開2003−066300(JP,A)
【文献】 特開2002−196208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
G02B 7/00
G02B 13/00
G02B 27/18
G03B 5/06
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚レンズ光学系であって、
光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された、コリメーション調整に使用される第1レンズと、
上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された、ビームステアリングに使用される第2レンズと、を備えることを特徴とする2枚レンズ光学系。
【請求項2】
上記光源、上記第1レンズ、及び上記第2レンズが、その順序で光軸に沿って配設されていることを特徴とする請求項1に記載の2枚レンズ光学系。
【請求項3】
上記第2レンズの焦点距離が、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と以下の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の2枚レンズ光学系。
(2/√3)f≦f≦3f
上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離;f=(f)/(f+f−s)
:上記第1レンズの焦点距離
:上記第2レンズの焦点距離
s:上記第1レンズの後側主平面と上記第2レンズの前側主平面との距離
【請求項4】
上記光源、上記第2レンズ、及び上記第1レンズが、その順序で光軸に沿って配設されていることを特徴とする請求項1に記載の2枚レンズ光学系。
【請求項5】
上記第1レンズの焦点距離が、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と以下の関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の2枚レンズ光学系。
(3/2)f≦f≦2f
上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離;f=(f)/(f+f−s)
:上記第1レンズの焦点距離
:上記第2レンズの焦点距離
s:上記第1レンズの後側主平面と上記第2レンズの前側主平面との距離
【請求項6】
上記第1レンズが配設され、かつ、当該第1レンズの移動を制限する第1基台と、
上記第2レンズが配設され、かつ、当該第2レンズの移動を制限する第2基台と、
を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の2枚レンズ光学系。
【請求項7】
上記第1レンズが配設され、かつ、当該第1レンズを移動させる第1基台と、
上記第2レンズが配設され、かつ、当該第2レンズを移動させる第2基台と、
を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の2枚レンズ光学系。
【請求項8】
mを2以上の整数、nを1以上の整数、1≦n≦m−1としたときに、
上記光源、請求項1〜5の何れか1項に記載の2枚レンズ光学系、及び、当該2枚レンズ光学系から放射される光を反射するミラーを一組とする光学装置をm組備え、
第1組の上記光学装置に含まれる上記ミラーは反射ミラーであり、
第2組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーはダイクロイックミラーであり、
第n組の上記光学装置に含まれる上記ミラーで反射した光は第n+1組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーそれぞれを透過するように構成されていることを特徴とするビーム・コンバイニング・モジュール。
【請求項9】
第1組〜第m組の上記光学装置に含まれるm個の上記第2レンズが配設される単一の第2基台を備えていることを特徴とする請求項8に記載のビーム・コンバイニング・モジュール。
【請求項10】
第1組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記光源はそれぞれ、同一平面上に配設されることを特徴とする請求項8に記載のビーム・コンバイニング・モジュール。
【請求項11】
請求項8〜10の何れか1項に記載のビーム・コンバイニング・モジュールを備えることを特徴とするプロジェクター。
【請求項12】
2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、
上記2枚レンズ光学系は、
第1レンズと、
光源から放射される光の光軸方向のみに上記第1レンズの移動を制限する第1基台と、
第2レンズと、
上記光軸方向に対して垂直な2軸方向のみに上記第2レンズの移動を制限する第2基台と、を備えており、
(a)上記光軸方向に上記第1レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、
(b)上記(a)の後、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向に上記第2レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、
(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、
(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、
を含むことを特徴とする2枚レンズ光学系の組み立て方法。
【請求項13】
2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、
上記2枚レンズ光学系は、
光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された第1基台と、
上記第1基台に連動する第1レンズと、
上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された第2基台と、
上記第2基台に連動する第2レンズと、を備えており、
(a)上記第1基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、
(b)上記(a)の後、上記第2基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、
(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、
(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、
を含むことを特徴とする2枚レンズ光学系の組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2枚レンズ光学系、ビーム・コンバイニング・モジュール、プロジェクター、及び2枚レンズ光学系の組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レンズを用いた光学装置において、当該レンズの移動量に対する光の結合効率の変化量が大きい場合、光の結合効率を好適な範囲に調整することは容易ではない。そのため、上記レンズの移動量に対する光の結合効率の変化量は小さい方が望ましい。言い換えると、レンズの調整感度は小さい方が望ましい。
【0003】
ここで、光源から放射された光をコリメート又は集光するために、(1)1枚のレンズを使用する光学装置を「1枚レンズ装置」、(2)2枚のレンズを使用する光学装置を「2枚レンズ装置」、とそれぞれ称する。1枚レンズ装置の焦点距離と2枚レンズ装置の有効焦点距離とが同じ場合、通常は、2枚レンズ装置の方がレンズの調整感度が低い。
【0004】
特許文献1〜3、及び非特許文献1はそれぞれ2枚レンズ装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4、823、334号
【特許文献2】米国特許第6、055、113号
【特許文献3】米国特許第6、974、939号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://www.optoskand.se/technology/prealigned−optics/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1〜3、及び非特許文献1の2枚レンズ装置は、コリメーション感度及びビームステアリング感度のバランスを考慮してコリメーション調整及びビームステアリングを実施する構成を備えていない。その点、特許文献1〜3、及び非特許文献1の光学装置にはレンズの調整感度を改善する余地が残されている。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レンズの調整感度が改善された、2枚レンズ光学系、ビーム・コンバイニング・モジュール、プロジェクター、及び2枚レンズ光学系の組み立て方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明に係る2枚レンズ光学系は、2枚レンズ光学系であって、光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された、コリメーション調整に使用される第1レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された、ビームステアリングに使用される第2レンズと、を備える構成である。
【0010】
上記の構成によれば、上記2枚レンズ光学系では、上記第1レンズがコリメーション調整に使用され、上記第2レンズがビームステアリングに使用される。
【0011】
これにより、上記2枚レンズ光学系は、上記第1レンズ及び上記第2レンズそれぞれの調整感度を下げることができる。また、上記2枚レンズ光学系は、上記第1レンズ1及び上記第2レンズ2ぞれぞれの位置調整の精度を高めることができ、かつ、1枚レンズ装置と比べて、第1レンズ1及び第2レンズ2の位置決め許容誤差を緩和することができる。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係る2枚レンズ光学系の組み立て方法は、2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、上記2枚レンズ光学系は、第1レンズと、光源から放射される光の光軸方向のみに上記第1レンズの移動を制限する第1基台と、第2レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向のみに上記第2レンズの移動を制限する第2基台と、を備えており、(a)上記光軸方向に上記第1レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、(b)上記(a)の後、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向に上記第2レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、を含む方法である。
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明に係る2枚レンズ光学系の組み立て方法は、2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、上記2枚レンズ光学系は、光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された第1基台と、上記第1基台に連動する第1レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された第2基台と、上記第2基台に連動する第2レンズと、を備えており、(a)上記第1基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、(b)上記(a)の後、上記第2基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、を含む方法である。
【0014】
上記の構成によれば、上記の種々の効果を備えた2枚レンズ光学系を容易に組み立てることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様によれば、レンズの調整感度が改善された、2枚レンズ光学系、ビーム・コンバイニング・モジュール、プロジェクター、及び2枚レンズ光学系の組み立て方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態1に係るコリメーションシステムの概略図である。
図2】ビームステアリング感度を説明するための図である。
図3】第2レンズの焦点距離fと第1レンズ及び第2レンズのビームステアリング感度との関係を説明するグラフである。
図4】第1レンズの焦点距離fと第1レンズ及び第2レンズのビームステアリング感度との関係を説明するグラフであり、第1レンズの後側主平面と第2レンズの前側主平面との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。
図5】2枚レンズ装置の概略図である。
図6】仮想焦点を有する2枚レンズ装置の概略図である。
図7】第2レンズの焦点距離fと第1レンズ及び第2レンズのコリメーション感度との関係を説明するグラフである。
図8】第1レンズの焦点距離fと第1レンズ及び第2レンズのコリメーション感度との関係を説明するグラフであり、第1レンズの後側主平面と第2レンズの前側主平面との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。
図9】第1レンズの焦点距離fとΔf/fとの関係を説明するグラフであり、第1レンズの後側主平面と第2レンズの前側主平面との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。
図10】他の実施形態に係るコリメーションシステムの概略図である。
図11】第2レンズの焦点距離fとΔf/fとの関係を説明するグラフである。
図12】さらに他の実施形態に係るコリメーションシステムの概略図である。
図13】さらに他の実施形態に係るコリメーションシステムの概略図である。
図14】さらに他の実施形態に係るコリメーションシステムの概略図である。
図15】さらに他の実施形態に係るコリメーションシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔実施形態1〕
〔コリメーションシステム100の基本構成〕
以下、本発明の一実施形態について図1等を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るコリメーションシステム(2枚レンズ光学系)100の概略図である。
【0018】
最初に、図1に記載されたX軸、Y軸、及びZ軸について説明する。Z軸は、光源5から放射された光の進む方向(光軸方向)に対応する。つまり、Z軸は、図1の紙面で左右方向に対応する。Y軸は、Z軸に直交する方向に対応し、図1の紙面で上下方向に対応する。X軸は、Y軸及びZ軸に直交する方向である。
【0019】
コリメーションシステム100は、光源5から放射された光をコリメートするシステムであり、第1レンズ1、第2レンズ2、第1基台11、第2基台12、及び光源5を備える。光源5は、コリメーションシステム100に含まれるものと理解してもよいし、コリメーションシステム100に含まれないものと理解してもよい。
【0020】
光源5は、レーザ素子、又は発光ダイオード(LED)等であってよい。光源5から放射される光の波長は、特定の波長に限定されない。以下では、光源5は、レーザ素子であるものとして説明する。
【0021】
第1レンズ1は、平凸レンズである。第1レンズ1は、平面1aと凸面1bとを有する。光源5から放射された光は、平面1aに入射し、凸面1bから出射する。第1レンズ1は、光源5から放射された光を第2レンズ2に導光する。第1レンズ1の焦点距離をfとする。第1レンズ1は、平凸レンズ以外であってもよく、例えば両凸レンズである。
【0022】
第2レンズ2は、平凸レンズである。第2レンズ2は、平面2aと凸面2bとを有する。第1レンズ1から放射された光は、平面2aに入射し、凸面2bから出射する。第2レンズ2の焦点距離をfとする。第2レンズ2は、平凸レンズ以外であってもよく、例えば両凸レンズである。
【0023】
ここで、レンズにおいて、光が入射してくる側を前側、光が出射する側を後側と称する。以下では、第1レンズ1の後側主平面を後側主平面21とし、第2レンズ2の前側主平面を前側主平面22とする。後側主平面21と前側主平面22との距離をsとする。
【0024】
第1レンズ1は第1基台11に配設される。第1基台11は、第1基台11をZ軸の方向へ移動する第1移動手段(不図示)に接続されている。当該第1移動手段は第1基台11に内蔵されていてもよい。第1移動手段の一例として、アクチュエータが挙げられる。第1基台11は、X軸及び/又はY軸の方向への移動が制限されている。
【0025】
第1基台11は、第1基台11aと第1基台11bとを備える。第1基台11a及び第1基台11bは、第1レンズ1の2つの側面(平面1a及び凸面1bとは異なる2つの側面)を挟持する。第1基台11a及び第1基台11bは、互いに連動する。第1基台11a及び第1基台11bは、別体であってもよいし、一体に形成されていてもよい。
【0026】
第2レンズ2は第2基台12に配設される。第2基台12は、第2基台12をX軸及び/又はY軸の方向へ移動する第2移動手段(不図示)に接続されている。当該第2移動手段は第2基台12に内蔵されていてもよい。第2移動手段の一例として、アクチュエータが挙げられる。第2基台12は、Z軸の方向への移動が制限されている。
【0027】
第2基台12には第2レンズ2の平面2aが配設される。第2基台12は、例えば直方状であり、中央に開口50を有する。第1レンズ1から放射された光は、上記開口50を通って第2レンズ2に入射する。
【0028】
第1基台11と第1レンズ1、及び、第2基台12と第2レンズ2はそれぞれ、次のように構成されてよい。具体的に、第1基台11は、筐体(不図示)に固定され、当該筐体に対して相対的に移動しない。第1基台11には第1レンズ1が取り付けられている。第1レンズ1は、第1基台11の内部または上部を移動可能である。同様に、第2基台12は、上記筐体(不図示)に固定されて、当該筐体に対して相対的に移動しない。第2基台12には第2レンズ2が取り付けられている。第2レンズ2は、第2基台12の内部または上部を移動可能である。後述のコリメーション調整及びビームステアリング調整が終わった後、例えば接着剤を用いて、第1レンズ1は第1基台11に固定され、第2レンズ2は第2基台12に固定される。使用する接着剤の種類によっては、その接着剤の厚みを薄くすることができる。これにより、外部環境(例えば、気温)の変化に対して接着剤の接着力を強く保つことができる。第1基台11は、第1レンズ1を取り付けるためのレンズホルダ(不図示)を備えてよい。第2基台12は、第2レンズ2を取り付けるためのレンズホルダ(不図示)を備えてよい。接着剤とは異なる部材(例えば、留め具等)により、第1レンズ1を第1基台11に固定し、かつ、第2レンズ2は第2基台12に固定してもよい。
【0029】
上記構成によると、第1レンズ1が第1基台11に固定された場合、第1基台11は第1レンズ1(又は、第1レンズ1及びレンズホルダ)の移動を制限する。第2レンズ2が第2基台12に固定された場合、第2基台12は第2レンズ2(又は、第2レンズ2及びレンズホルダ)の移動を制限する。
【0030】
このように、第1基台11及び第2基台12を上記筐体に固定し、第1基台11の内部または上部を第1レンズ1が移動し、第2基台12の内部または上部を第2レンズ2が移動するように構成することもできる。この構成は、後述する実施形態2〜実施形態6それぞれにも適用可能である。
【0031】
以下の説明では、第1基台11及び第2基台12は上記筐体に対して移動可能であるものとして説明するが、実施形態1〜実施形態6はそれぞれ上記構成を含んでよい。
【0032】
次に、コリメーションシステム100の動作を説明する。
【0033】
光源5から放射された光が第1レンズ1に入射する。第1レンズ1は、第1基台11の動作によりZ軸方向に移動する。つまり、第1基台11は、第1レンズ1をZ軸方向に位置調整する。これによりコリメーションシステム100のコリメーションが調整される。
【0034】
続いて、光源5から放射された光が、第1レンズ1を介して第2レンズ2に入射する。第2レンズ2は、第2基台12の動作によりX軸及び/又はY軸の方向に移動する。つまり、第2基台12は、第2レンズ2をX軸及び/又はY軸の方向に位置調整する。これによりコリメーションシステム100のビームステアリングが行われる。
【0035】
コリメーションシステム100では、コリメーションが調整され、かつビームステアリングされた後で、例えば接着剤を使用して、第1レンズ1及び第2レンズ2が第1基台11及び第2基台12にそれぞれ固定される。あるいは、コリメーションが調整された後、かつビームステアリングされる前に、第1レンズ1が第1基台11に固定されてもよい。この場合、第2レンズ2は、ビームステアリングされた後で第2基台12に固定される。
【0036】
このように、コリメーションシステム100では、第1基台11がコリメーションの調整に使用され、第2基台12がビームステアリングに使用される。
【0037】
〔ビームステアリング感度〕
次に、ビームステアリング感度について図2〜4を参照して説明する。図2は、ビームステアリング感度を説明するための図である。図3は、第2レンズ2の焦点距離fと第1レンズ1及び第2レンズ2のビームステアリング感度との関係を説明するグラフである。図4は、第1レンズ1の焦点距離fと第1レンズ1及び第2レンズ2のビームステアリング感度との関係を説明するグラフであり、第1レンズ1の後側主平面21と第2レンズ2の前側主平面22との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。図3図4において、図2の2枚レンズ装置の有効焦点距離をf=5mmとしている。
【0038】
図2に示すように、光源5から放射された光は、第1レンズ1、続いて第2レンズ2に入射する。以下、第1レンズ1及び第2レンズ2を横方向(x軸方向、又はy軸方向)に移動させたときのビームステアリング感度について説明する。
【0039】
図2の2枚レンズ装置において、一方のレンズを横方向にシフトさせたときのビームステアリング角は以下の式(1)、及び式(2)で示される。
【0040】
1)第1レンズ1を横方向に移動させたときの、第1レンズ1のビームステアリング感度
T1=δθ/δΔx1=δθ/δΔy1=1/f−1/f ・・・(式1)
2)第2レンズ2を横方向に移動させたときの、第2レンズ2のビームステアリング感度
T2=δθ/δΔx2=δθ/δΔy2=1/f ・・・(式2)
及びsが決まると、fは以下の式(3)を用いて算出される。
【0041】
=f×(f−s)/(f−f) ・・・(式3)
図3、及び図4から以下A)〜C)が示される。
【0042】
A)fが大きくなると、第1レンズ1のビームステアリング感度は低下する。
【0043】
B)fが大きくなるとfは小さくなる。fが小さくなると、第2レンズ2のビームステアリング感度は大きくなる。
【0044】
C)1枚レンズ装置においてf=f=5mmのとき、レンズのビームステアリング感度はST1で示される。一方、2枚レンズ装置においてfが約9mmのとき、第1レンズ1及び第2レンズ2のビームステアリング感度はいずれも、1枚レンズ装置のビームステアリング感度の約50%である。
【0045】
このように、コリメーションシステム100は、1枚レンズ装置と比較して、ビームステアリング感度を大幅に低下させることができる。
【0046】
〔コリメーション感度〕
次に、コリメーションシステム100のコリメーション感度を説明する。コリメーションは、光源5(例えば、レーザダイオード)の焦点位置に基づいて定量化することができる。コリメーション(c)は、ディオプトリ(度数)であり、変位ν(単位メートル)の逆数である。
【0047】
図5は、2枚レンズ装置の概略図である。図5において、第2レンズ2の凸面2bの頂点を通る、平面2aと平行な面を平面23とする。変位νは、2枚レンズ装置の焦点と平面23との距離である。このとき、コリメーションcは以下の式(4)で算出される。
【0048】
c=1/ν=[(1/f−1/f)×ΔZ+(1/f)×ΔZ)] ・・・(式4)
:光源5と平面1aとの距離。
【0049】
:光源5と平面2aとの距離。
【0050】
ΔZ:第1レンズ1のZ1cからの微小移動量。
【0051】
ΔZ:第2レンズ2のZ2cからの微小移動量。
【0052】
1c:完全コリメーション(|c|→0)となる第1レンズ1の位置(有効焦点距離f)。
【0053】
2c:完全コリメーション(|c|→0)となる第2レンズ2の位置(有効焦点距離f)。
【0054】
なお、仮想焦点を有する2枚レンズ装置のコリメーションcも式(4)により算出できる。図6は、仮想焦点を有する2枚レンズ装置の概略図である。図6では、第2レンズ2から放射された光は発散している。図6の2枚レンズ装置における仮想焦点は第1レンズ1から見て光源側に位置する。変位νは2枚レンズ装置の仮想焦点と平面23との距離である。この図6の仮想2枚レンズ装置のコリメーションcも式(4)により算出される。
【0055】
また、1枚レンズ装置では、コリメーションcは以下の式(5)により算出される。
【0056】
c=(Δz/f) ・・・(式5)
Δz:完全コリメーションとなる位置からのレンズの微小移動量
式(4)を用いて、長手方向(Z方向)における第1レンズ1のコリメーション感度は式(6)で算出される。
【0057】
L1=δc/δΔZ1=(1/f−1/f) ・・・(式6)
同様に、長手方向(Z方向)における第2レンズ2のコリメーション感度は式(7)で算出される。
【0058】
L2=δc/δΔZ2=1/f ・・・(式7)
これより図7、及び図8が得られる。図7は、第2レンズ2の焦点距離fと第1レンズ1及び第2レンズ2のコリメーション感度との関係を説明するグラフである。図8は、第1レンズ1の焦点距離fと第1レンズ1及び第2レンズ2のコリメーション感度との関係を説明するグラフであり、第1レンズ1の後側主平面21と第2レンズ2の前側主平面22との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。図7図8において、f=5mmである。
【0059】
とsが決まると、fは以下の式(3)を用いて算出される。
【0060】
=f×(f−s)/(f−f) ・・・(式3)
図7、及び図8から以下が示される。
【0061】
A)fが大きくなると、第1レンズ1のコリメーション感度は低下する。
【0062】
B)fが大きくなるとfは小さくなる。fが小さくなると、第2レンズ2のコリメーション感度は大きくなる。
【0063】
〔コリメーション感度とビームステアリング感度とのバランス〕
以上の結果より、以下A)〜C)が言える。
【0064】
A)2枚レンズ装置において、一方のレンズがコリメーション調整され、他方のレンズがビームステアリングされた場合、コリメーション感度とビームステアリング感度とをバランスさせる必要がある。本実施形態において、第1レンズ1の焦点距離fが大きくなる場合、第1レンズ1のコリメーション感度は低下し、第2レンズ2のビームステアリング感度は大きくなる。
【0065】
B)一般に、コリメーション感度及びビームステアリング感度ともに低いことが望ましい。第1レンズ1の焦点距離fをどのように選択するかによって、コリメーション感度又はビームステアリング感度が低くなる。同様に、第1レンズ1の焦点距離fほどの影響はないが、第1レンズ1の後側主平面21と第2レンズ2の前側主平面22との距離sをどのように選択するかによって、コリメーション感度又はビームステアリング感度が低くなる。
【0066】
C)この点、2枚レンズ装置が以下の式(9)を満足する場合、かつ、2枚レンズ装置の有効焦点距離と1枚レンズ装置の焦点距離とが同じ場合、コリメーションシステム100は、以下(a)及び(b)を実現することができる。
【0067】
(a)コリメーション感度は、1枚レンズ装置よりも25%よりも高い割合で低くなる。
【0068】
(b)ビームステアリング感度は、1枚レンズ装置よりも33%よりも高い割合で低くなる。
【0069】
(2/√3)f≦f≦3f ・・・(式9)

なお、式(3)より、有効焦点距離は以下の式(10)で示される。
【0070】
f=(f)/(f+f−s)
〔有効焦点距離の感度〕
コリメーション光学系の有効焦点距離は、達成可能なスポットサイズに影響を与える。光源から放射された光が複数の光放射領域に分離される場合、有効焦点距離が、それぞれの光放射領域からのコリメート光の角度分離を設定する。そのような光源を使用するプロジェクターを設計する場合には、この角度分離を把握しておく必要がある。分離された複数の光放射領域それぞれが操作可能である光源を使用すると、高いフレームレートを維持しつつ、スペックルの低減、及び/又は、ディスプレー解像度の改善に役立つ。
【0071】
2枚レンズ装置の有効焦点距離(f)は、1枚レンズ装置の焦点距離よりもレンズの製造誤差に対して順応性を有する。以下の式(11)に示すように、第1レンズ1のコリメーション調整が終わった後、有効焦点距離の変化率は、第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率に依存する。
【数11】



・・・式(11)
図9は、第1レンズ1の焦点距離fとΔf/fとの関係を説明するグラフであり、第1レンズ1の後側主平面21と第2レンズ2の前側主平面22との距離(s)を0.6mmから2.0mmの間で変化させたときのグラフである。
【0072】
図9では、有効焦点距離はf=5mmである。Δf/fは、部分有効焦点距離変化(rms)を示す。第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率はΔf/f=1%、Δf/f=1%である。第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率は統計的に独立している。
【0073】
図9に示すように、fが大きくなるに従い、部分有効焦点距離変化の感度は低下する。また、上記距離(s)が大きくなるに従い、部分有効焦点距離変化の感度は低下する。
【0074】
以上、コリメーションシステム100について説明した。上述したように、コリメーションシステム100では、コリメーション調整とビームステアリングとが分離されている。つまり、2つのレンズのうち、一方のレンズがコリメーション調整に使用され、他方のレンズがビームステアリングに使用される。
【0075】
コリメーションシステム100では、第1レンズ1は第1基台11によって位置調整され、第2レンズ2は第2基台12によって位置調整される。
【0076】
これにより、コリメーションシステム100は、第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの調整感度を下げることができる。また、コリメーションシステム100は、第1レンズ1及び第2レンズ2のレンズの位置調整の精度を高めることができ、かつ、1枚レンズ装置と比べて、第1レンズ1及び第2レンズ2の位置決め許容誤差を緩和することができる。
【0077】
さらに、第1レンズ1は第1基台11に配設され、第2レンズ2は第2基台12に配設される。これにより、第1レンズ1を第1基台11に固定し、かつ、第2レンズ2を第2基台12に固定するために使用する接着剤等の使用量を軽減し、その厚みを低減することができる。それゆえ、コリメーションシステム100は、環境変化(例えば、気温変化)に対して安定する。
【0078】
〔実施形態2〕
以下、実施形態2のコリメーションシステム110について図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係るコリメーションシステム110の概略図である。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。このことは、以降の実施形態3等でも同じである。
【0079】
コリメーションシステム110は、以下の点でコリメーションシステム100と相違する。具体的に、コリメーションシステム110では、光源5から放射された光は、最初に第2レンズ2に入射し、次に第1レンズ1に入射する。その他の構成、及び動作(第1基台11、又は第2基台12の動作など)はコリメーションシステム100と同じである。
【0080】
コリメーションシステム110では、コリメーションが調整され、かつビームステアリングされた後で、例えば接着剤を使用して、第1レンズ1及び第2レンズ2が第1基台11及び第2基台12にそれぞれ固定される。あるいは、コリメーションが調整された後、かつビームステアリングされる前に、第1レンズ1が第1基台11に固定されてもよい。この場合、第2レンズ2は、ビームステアリングされた後で第2基台12に固定される。
【0081】
〔コリメーション感度とビームステアリング感度のバランス〕
2枚レンズ装置が以下の式(12)を満足する場合、かつ、2枚レンズ装置の有効焦点距離と1枚レンズ装置の焦点距離とが同じ場合、コリメーションシステム110は、以下(a)及び(b)を実現することができる。
【0082】
(a)コリメーション感度は、1枚レンズ装置よりも25%よりも高い割合で低くなる。
【0083】
(b)ビームステアリング感度は、1枚レンズ装置よりも33%よりも高い割合で低くなる。
【0084】
(3/2)f≦f≦2f ・・・(式12)
〔有効焦点距離感度〕
以下の式(13)に示すように、第1レンズ1のコリメーション調整が終わった後、有効焦点距離の変化率は、第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率に依存する。
【数13】



・・・・式(13)
図11は、第1レンズ1の焦点距離fとΔf/fとの関係を説明するグラフである。Δf/fは、部分有効焦点距離変化(rms)を示す。2枚レンズ装置の有効焦点距離変化はf=5mmである。第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率はΔf/f=1%、Δf/f=1%である。第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの焦点距離の変化率は統計的に独立している。
【0085】
図11に示すように、fが大きくなるに従い、部分有効焦点距離の感度は大きくなる。このため、コリメーションシステム100(実施形態1)とコリメーションシステム110(実施形態2)とを比較すると、コリメーションシステム100の方がプロジェクターに好適に適用されうる。
【0086】
〔実施形態3〕
以下、実施形態3のビーム・コンバイニング・モジュール120について図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係るビーム・コンバイニング・モジュール120の概略図である。
【0087】
ビーム・コンバイニング・モジュール120は、コリメーションシステム100a、コリメーションシステム100b、コリメーションシステム100c、ハウジング30、ミラー31a、ダイクロイックミラー31b、及びダイクロイックミラー31cを備える。
【0088】
コリメーションシステム100a、コリメーションシステム100b、及びコリメーションシステム100cはそれぞれ、実施形態1のコリメーションシステム100に対応する。ただし、ビーム・コンバイニング・モジュール120では第2基台12aは1つしか存在しない。この点については後述する。ミラー31a、ダイクロイックミラー31b、及びダイクロイックミラー31cはハウジング30に収容されている。ハウジング30は、ハウジング30と、ミラー31aと、ダイクロイックミラー31bと、ダイクロイックミラー31cとの組み合わせがダイクロイックプリズムを形成するようにガラス製であってもよい。
【0089】
コリメーションシステム100a、コリメーションシステム100b、及びコリメーションシステム100cはそれぞれ、光源5a、光源5b、及び光源5cを備える。光源5a、光源5b、及び光源5cは、それぞれ異なる色の光を放射する。例えば、光源5aは赤色の光を、光源5bは緑色の光を、光源5cは青色の光を、それぞれ放射する。なお、実施形態3において、光源5a、光源5b、及び光源5cは同一平面上に配設されている必要はない。
【0090】
上述したように、ビーム・コンバイニング・モジュール120では第2基台12aは1つしか存在しない。つまり、3つの第2レンズ2が1つの第2基台12aを共有する。従って、第2基台12aの動作に従って、3つの第2レンズ2は連動する。
【0091】
第2基台12aは、開口50a、開口50b、及び開口50cを有する。開口50aは、コリメーションシステム100aに対応する。開口50bは、コリメーションシステム100bに対応する。開口50cは、コリメーションシステム100cに対応する。
【0092】
光源5aから放射された光は、コリメーションシステム100aから放射された後にミラー31aで反射する。ミラー31aで反射した光は、ダイクロイックミラー31b、及びダイクロイックミラー31cを透過してビーム・コンバイニング・モジュール120の外部に放射される。
【0093】
光源5bから放射された光は、コリメーションシステム100bから放射された後にダイクロイックミラー31bで反射する。ダイクロイックミラー31bで反射した光は、ダイクロイックミラー31cを透過してビーム・コンバイニング・モジュール120の外部に放射される。
【0094】
光源5cから放射された光は、コリメーションシステム100cから放射された後にダイクロイックミラー31cで反射する。ダイクロイックミラー31cで反射した光は、ビーム・コンバイニング・モジュール120の外部に放射される。
【0095】
このようにして、赤、緑、及び青の混色した光がビーム・コンバイニング・モジュール120の外部に放射される。なお、光源5a、光源5b、及び光源5cが放射する光の色は特定の色に限定されない。また、光源5a、光源5b、及び光源5cは、紫外線、X線、又は赤外線等を放射するレーザであってもよい。
【0096】
レンズを使用した光学系の場合、レンズの材質(ガラス、又はプラスチック)の屈折率は光の波長によって異なるため、得られる像の性質も波長によって異なる。光の波長による像の差異を色収差と称する。ビーム・コンバイニング・モジュール120は、この色収差を考慮して、光源5から放射される光の波長に応じて第1レンズ1と第2レンズ2との距離を調整する。その結果、目標とする有効焦点距離を実現している。
【0097】
具体的に、ビーム・コンバイニング・モジュール120では、(1)放射される光の波長に応じて光源5a〜5cの位置を変更する、(2)3つの第1レンズ1の位置をそれぞれ調整する、及び/又は、(3)第2基台12aによって3つの第2レンズ2の位置を同時に調整する。これにより、コリメーションシステム100a、コリメーションシステム100b、及びコリメーションシステム100cそれぞれで色収差を補正し、赤、緑、及び青の混色した光をビーム・コンバイニング・モジュール120の外部に放射することができる。
【0098】
なお、上記説明では、ビーム・コンバイニング・モジュール120は、コリメーションシステム100を3組備えるものとして説明した。しかしながら、ビーム・コンバイニング・モジュール120は、コリメーションシステム100を2以上の任意の複数組備えてよい。
【0099】
〔実施形態4〕
以下、実施形態4のビーム・コンバイニング・モジュール130について図13を参照して説明する。図13は、本実施形態に係るビーム・コンバイニング・モジュール130の概略図である。
【0100】
ビーム・コンバイニング・モジュール130は、コリメーションシステム110a、コリメーションシステム110b、コリメーションシステム110c、ハウジング30、ミラー31a、ダイクロイックミラー31b、及びダイクロイックミラー31cを備える。
【0101】
コリメーションシステム110a、コリメーションシステム110b、及びコリメーションシステム110cはそれぞれ、実施形態2のコリメーションシステム110に対応する。ただし、ビーム・コンバイニング・モジュール130では第2基台12は1つしか存在しない。この点については後述する。
【0102】
コリメーションシステム110a、コリメーションシステム110b、及びコリメーションシステム110cはそれぞれ、光源5a、光源5b、及び光源5cを備える。光源5a、光源5b、及び光源5cは、それぞれ異なる色の光を放射する。例えば、光源5aは赤色の光を、光源5bは緑色の光を、光源5cは青色の光を、それぞれ放射する。
【0103】
上述したように、ビーム・コンバイニング・モジュール130では第2基台12は1つしか存在しない。つまり、3つの第2レンズ2が1つの第2基台12aを共有する。従って、第2基台12aの動作に従って、3つの第2レンズ2は連動する。
【0104】
第2基台12aは、開口50a、開口50b、及び開口50cを有する。開口50aは、コリメーションシステム110aに対応する。開口50bは、コリメーションシステム110bに対応する。開口50cは、コリメーションシステム110cに対応する。
【0105】
光源5aから放射された光は、コリメーションシステム110aから放射された後にミラー31aで反射する。ミラー31aで反射した光は、ダイクロイックミラー31b、及びダイクロイックミラー31cを透過してビーム・コンバイニング・モジュール130の外部に放射される。
【0106】
光源5bから放射された光は、コリメーションシステム110bから放射された後にダイクロイックミラー31bで反射する。ダイクロイックミラー31bで反射した光は、ダイクロイックミラー31cを透過してビーム・コンバイニング・モジュール130の外部に放射される。
【0107】
光源5cから放射された光は、コリメーションシステム110cから放射された後にダイクロイックミラー31cで反射する。ダイクロイックミラー31cで反射した光は、ビーム・コンバイニング・モジュール130の外部に放射される。
【0108】
このようにして、赤、緑、及び青の混色した光がビーム・コンバイニング・モジュール130の外部に放射される。
【0109】
ビーム・コンバイニング・モジュール130では、(1)放射される光の波長に応じて光源5a〜5cの位置を変更する、(2)3つの第1レンズ1の位置をそれぞれ調整する、及び/又は、(3)第2基台12aによって3つの第2レンズ2の位置を同時に調整する。これにより、コリメーションシステム110a、コリメーションシステム110b、及びコリメーションシステム110cそれぞれで色収差を補正し、赤、緑、及び青の混色した光をビーム・コンバイニング・モジュール130の外部に放射することができる。
【0110】
なお、上記説明では、ビーム・コンバイニング・モジュール130は、コリメーションシステム110を3組備えるものとして説明した。しかしながら、ビーム・コンバイニング・モジュール130は、コリメーションシステム110を2以上の任意の複数組備えてよい。
【0111】
〔実施形態5(ビーム・コンバイニング・モジュール)〕
以下、実施形態5のビーム・コンバイニング・モジュール140について図14を参照して説明する。図14は、本実施形態に係るビーム・コンバイニング・モジュール140の概略図である。
【0112】
ビーム・コンバイニング・モジュール140は、以下(1)、(2)の点で実施形態3に係るビーム・コンバイニング・モジュール120と相違する。
【0113】
(1)ビーム・コンバイニング・モジュール140では、光源5a、光源5b、及び光源5cは同一の平面60上に配設される。光源5a、光源5b、及び光源5cは、一例としてCANパッケージの光源である。これにより、ビーム・コンバイニング・モジュール140では、光源5a〜5cの実装が容易になる。
【0114】
(2)ビーム・コンバイニング・モジュール140では、コリメーションシステム100a、コリメーションシステム100b、及びコリメーションシステム100cは、それぞれが第2基台12を備え、3つの第2レンズ2は互いに独立して動作可能である。これにより、ビーム・コンバイニング・モジュール140では、すべてのレンズが独立して移動し、その結果、高い精度で各レンズの位置調整を行うことができる。
【0115】
ビーム・コンバイニング・モジュール140は、上記(1)、(2)の構成を備えることにより、モジュールの小型化を図ることができる。その結果、ビーム・コンバイニング・モジュール140を適用する機器(例えばプロジェクター)の小型化も実現できる。また、光源5a、光源5b、及び光源5cは同一の平面60上に配設されることから、ビーム・コンバイニング・モジュール140はモジュールとして取扱いが容易になる。その結果、ビーム・コンバイニング・モジュール140を他の機器に適用する際に、容易かつ迅速に当該機器を組み立てることができる。
【0116】
なお、上記説明では、ビーム・コンバイニング・モジュール140は、コリメーションシステム100を3組備えるものとして説明した。しかしながら、ビーム・コンバイニング・モジュール140は、コリメーションシステム100を2以上の任意の複数組備えてよい。
【0117】
〔実施形態6(ビーム・コンバイニング・モジュール)〕
以下、実施形態6のビーム・コンバイニング・モジュール150について図15を参照して説明する。図15は、本実施形態に係るビーム・コンバイニング・モジュール150の概略図である。
【0118】
ビーム・コンバイニング・モジュール150は、以下(1)、(2)の点で実施形態4に係るビーム・コンバイニング・モジュール130と相違する。
【0119】
(1)ビーム・コンバイニング・モジュール150では、光源5a、光源5b、及び光源5cは同一の平面60上に配設される。光源5a、光源5b、及び光源5cは、一例としてCANパッケージの光源である。これにより、ビーム・コンバイニング・モジュール150では、光源5a〜5cの実装が容易になる。
【0120】
(2)ビーム・コンバイニング・モジュール150では、コリメーションシステム110a、コリメーションシステム110b、及びコリメーションシステム110cは、それぞれが第2基台12を備え、3つの第2レンズ2は互いに独立して動作可能である。これにより、ビーム・コンバイニング・モジュール150では、すべてのレンズが独立して移動し、その結果、高い精度で各レンズの位置調整を行うことができる。
【0121】
ビーム・コンバイニング・モジュール150は、上記(1)、(2)の構成を備えることにより、モジュールの小型化を図ることができる。その結果、ビーム・コンバイニング・モジュール150を適用する機器(例えばプロジェクター)の小型化も実現できる。また、光源5a、光源5b、及び光源5cは同一の平面60上に配設されることから、ビーム・コンバイニング・モジュール150はモジュールとして取扱いが容易になる。その結果、ビーム・コンバイニング・モジュール150を他の機器に適用する際に、容易かつ迅速に当該機器を組み立てることができる。
【0122】
なお、上記説明では、ビーム・コンバイニング・モジュール150は、コリメーションシステム110を3組備えるものとして説明した。しかしながら、ビーム・コンバイニング・モジュール150は、コリメーションシステム110を2以上の任意の複数組備えてよい。
【0123】
〔用途〕
上述したように、コリメーションシステム100、110は、コリメーション調整とビームステアリングとを分離する。つまり、2つのレンズのうち、一方のレンズがコリメーション調整に使用され、他方のレンズがビームステアリングに使用される。
【0124】
これにより、コリメーションシステム100、110は、第1レンズ1及び第2レンズ2それぞれの調整感度を下げることができる。また、コリメーションシステム100、110は、第1レンズ1及び第2レンズ2のレンズの位置調整の精度を高めることができ、かつ、1枚レンズ装置と比べて、第1レンズ1及び第2レンズ2の位置決め許容誤差を緩和することができる。
【0125】
このように、コリメーションシステム100、110は、従来の1枚レンズ装置では得られない様々な利点を享受する。
【0126】
そこで、コリメーションシステム100、110を複数組み合わせることにより、上記様々な利点を享受するビーム・コンバイニング・モジュールを実現することができる。そのようなビーム・コンバイニング・モジュールとして、本実施形態3〜6に係るビーム・コンバイニング・モジュール120〜150が提案される。
【0127】
上述したように、ビーム・コンバイニング・モジュール120〜150はそれぞれ、(1)コリメーションシステム100、110の利点を享受し、(2)特定の色に限定されない複数の色の光を効率よく合成し、その合成した光をシステムの外部に放射でき、(3)ビーム・コンバイニング・モジュールとして小型化を実現できる、といった利点を有する。
【0128】
ビーム・コンバイニング・モジュール120〜150は、例えば、レーザプロジェクションシステムに好適に適用される。特に、当該レーザプロジェクションシステムは、MEMSスキャニングミラーを使用して像をつくる小型のレーザプロジェクションシステムに好適に適用される。
【0129】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る2枚レンズ光学系は、2枚レンズ光学系であって、光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された、コリメーション調整に使用される第1レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された、ビームステアリングに使用される第2レンズと、を備える構成である。
【0130】
上記の構成によれば、上記2枚レンズ光学系では、上記第1レンズがコリメーション調整に使用され、上記第2レンズがビームステアリングに使用される。
【0131】
これにより、上記2枚レンズ光学系は、上記第1レンズ及び上記第2レンズそれぞれの調整感度を下げることができる。また、上記2枚レンズ光学系は、上記第1レンズ1及び上記第2レンズ2ぞれぞれの位置調整の精度を高めることができ、かつ、1枚レンズ装置と比べて、第1レンズ1及び第2レンズ2の位置決め許容誤差を緩和することができる。
【0132】
本発明の態様2に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様1において、上記光源、上記第1レンズ、及び上記第2レンズが、その順序で光軸に沿って配設されている構成としてもよい。
【0133】
上記の構成によれば、第1レンズの焦点距離を大きくすると、当該第1レンズの変位に対する有効焦点距離の感度を下げることができる。また、上記第1レンズの後側主平面と上記第2レンズの前側主平面との距離を大きくすると、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離の感度を下げることができる。
【0134】
本発明の態様3に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様2において、上記第2レンズの焦点距離が、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と以下の関係を満たす構成としてもよい。
【0135】
(2/√3)f≦f≦3f
上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離;f=(f)/(f+f−s)
:上記第1レンズの焦点距離
:上記第2レンズの焦点距離
s:上記第1レンズの後側主平面と上記第2レンズの前側主平面との距離
上記の構成によれば、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と1枚レンズ装置の焦点距離とが同じ場合、上記2枚レンズ光学系は、以下(a)及び(b)を実現することができる。
【0136】
(a)コリメーション感度は、1枚レンズ装置よりも25%よりも高い割合で低くなる。
【0137】
(b)ビームステアリング感度は、1枚レンズ装置よりも33%よりも高い割合で低くなる。
【0138】
本発明の態様4に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様1において、上記光源、上記第2レンズ、及び上記第1レンズが、その順序で光軸に沿って配設されている構成としてもよい。
【0139】
上記の構成においても、上記2枚レンズ光学系は、上記第1レンズ及び上記第2レンズそれぞれの調整感度を下げることができる。また、上記第1レンズ1及び上記第2レンズ2のぞれぞれの位置調整の精度を高めることができ、かつ、1枚レンズ装置と比べて、第1レンズ1及び第2レンズ2の位置決め許容誤差を緩和することができる。
【0140】
本発明の態様5に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様4において、上記第1レンズの焦点距離が、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と以下の関係を満たす構成としてもよい。
【0141】
(3/2)f≦f1≦2f
上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離;f=(f)/(f+f−s)
:上記第1レンズの焦点距離
:上記第2レンズの焦点距離
s:上記第1レンズの後側主平面と上記第2レンズの前側主平面との距離
上記の構成によれば、上記2枚レンズ光学系の有効焦点距離と1枚レンズ装置の焦点距離とが同じ場合、上記2枚レンズ光学系は、以下(a)及び(b)を実現することができる。
【0142】
(a)コリメーション感度は、1枚レンズ装置よりも25%以上低くなる。
【0143】
(b)ビームステアリング感度は、1枚レンズ装置よりも33%以上低くなる。
【0144】
本発明の態様6に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様1〜5において、上記第1レンズが配設され、かつ、当該第1レンズの移動を制限する第1基台と、上記第2レンズが配設され、かつ、当該第2レンズの移動を制限する第2基台と、を備える構成としてもよい。当該構成を備えることにより、上記第1レンズ及び上記第2レンズの位置決めが容易になる。
【0145】
本発明の態様7に係る2枚レンズ光学系は、上記の態様1から5の何れか1つにおいて、上記第1レンズが配設され、かつ、当該第1レンズを移動させる第1基台と、上記第2レンズが配設され、かつ、当該第2レンズを移動させる第2基台と、を備える構成としてもよい。
【0146】
上記の構成によれば、上記第1基台によって、上記光源から放射される光の光軸方向にのみ上記第1レンズを移動させることができる。同様に、上記第2基台によって、上記光源から放射される光の光軸方向に垂直な方向にのみ上記第2レンズを移動させることができる。
【0147】
上記構成を備えることにより、上記第1レンズ及び上記第2レンズの位置決めが容易になる。
【0148】
本発明の態様8に係る2枚レンズ光学系、及び、当該2枚レンズ光学系から放射される光を反射するミラーを一組とする光学装置をm組備え、第1組の上記光学装置に含まれる上記ミラーは反射ミラーであり、第2組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーはダイクロイックミラーであり、第n組の上記光学装置に含まれる上記ミラーで反射した光は第n+1組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーそれぞれを透過するように構成されていることを特徴とするビーム・コンバイニング・モジュールは、上記の態様1〜5の何れか1項において、mを2以上の整数、nを1以上の整数、1≦n≦m−1としたときに、上記光源、請求項1〜5の何れか1項に記載の2枚レンズ光学系、及び、当該2枚レンズ光学系から放射される光を反射するミラーを一組とする光学装置をm組備え、第1組の上記光学装置に含まれる上記ミラーは反射ミラーであり、第2組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーはダイクロイックミラーであり、第n組の上記光学装置に含まれる上記ミラーで反射した光は第n+1組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記ミラーそれぞれを透過するように構成されている構成としてもよい。
【0149】
上記の構成によれば、第1組〜第m組の光学装置に含まれる上記光源それぞれが放射する光の波長を調整することにより、特定の色に限定されない混色された光を上記ビーム・コンバイニング・モジュールの外部に放射することができる。
【0150】
しかも、上記ビーム・コンバイニング・モジュールは、上記2枚レンズ光学系を含むことから、上記2枚レンズ光学系により得られる種々の効果を享受することができる。
【0151】
本発明の態様9に係るビーム・コンバイニング・モジュールは、上記の態様8において、第1組〜第m組の上記光学装置に含まれるm個の上記第2レンズが配設される単一の第2基台を備えている構成としてもよい。
【0152】
上記の構成によれば、単一の上記第2基台とm個の上記第2レンズとを連動させることができる。それゆえ、上記ビーム・コンバイニング・モジュールでは、m個の上記第2レンズを容易かつ迅速に位置調整することができる。
【0153】
本発明の態様10に係るビーム・コンバイニング・モジュールは、上記の態様8において、第1組〜第m組の上記光学装置に含まれる上記光源はそれぞれ、同一平面上に配設される構成としてもよい。
【0154】
上記の構成によれば、上記ビーム・コンバイニング・モジュールの小型化を実現できる。
【0155】
それゆえ、上記ビーム・コンバイニング・モジュールを適用する機器(例えばプロジェクター)の小型化も併せて実現できる。また、上記ビーム・コンバイニング・モジュールは、上記構成を備えることにより、モジュール化を促進できる。それゆえ、上記ビーム・コンバイニング・モジュールを他の機器に適用する際に、容易かつ迅速に当該機器を組み立てることができる。
【0156】
本発明の態様11に係るプロジェクターは、態様8〜10の何れかのビーム・コンバイニング・モジュールを備える構成としてもよい。
【0157】
上記の構成によれば、上記の種々の効果を備えたプロジェクターを実現することができる。
【0158】
本発明の態様12に係る2枚レンズ光学系の組み立て方法は、2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、上記2枚レンズ光学系は、第1レンズと、光源から放射される光の光軸方向のみに上記第1レンズの移動を制限する第1基台と、第2レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向のみに上記第2レンズの移動を制限する第2基台と、を備えており、(a)上記光軸方向に上記第1レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、(b)上記(a)の後、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向に上記第2レンズを移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、を含む方法である。
【0159】
本発明の態様13に係る2枚レンズ光学系の組み立て方法は、2枚レンズ光学系の組み立て方法であって、上記2枚レンズ光学系は、光源から放射される光の光軸方向にのみ移動するように構成された第1基台と、上記第1基台に連動する第1レンズと、上記光軸方向に対して垂直な2軸方向にのみ移動するように構成された第2基台と、上記第2基台に連動する第2レンズと、を備えており、(a)上記第1基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系をコリメーション調整するステップと、(b)上記(a)の後、上記第2基台を移動させることにより、上記2枚レンズ光学系のビームステアリングを行うステップと、(c)上記(a)又は上記(b)の後、上記第1基台に上記第1レンズを固定するステップと、(d)上記(b)の後、上記第2基台に上記第2レンズを固定するステップと、を含む方法である。
【0160】
上記の構成によれば、上記の種々の効果を備えた2枚レンズ光学系を容易に組み立てることができる。
【0161】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0162】
1 第1レンズ
1a、2a、23、60 平面
1b、2b 凸面
2 第2レンズ
5、5a、5b、5c 光源
11、11a、11b 第1基台
12、12a 第2基台
21 後側主平面
22 前側主平面
30 ハウジング
31a ミラー
31b、31c ダイクロイックミラー
50、50a、50b、50c 開口
100、100a、100b、100c、110、110a、110b、110c コリメーションシステム(2枚レンズ光学系)
120、130、140、150 ビーム・コンバイニング・モジュール
c コリメーション
f 有効焦点距離
f1 第1レンズの焦点距離
f2 第2レンズの焦点距離
s 距離
ν 変位
図1
図2
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